"SPYBOY" by Emmylou Harris
1998 MSIF2652=日本盤 |
Emmylou Harris:vocal,acoustic guitar Buddy Miller:electric guitars,vocal Daryl Johnson:bass,pedal bass,percussions,vocal Brady Blade:drums,percussions,vocal |
月一で更新しようと思っていたのですが、4〜5月は忙しい季節なんです、私には・・・・・。
で、ともキンのHPを覗いてくれる皆さんの中には、ブルーグラスとか、
カントリーとか好きな人も多いかな、と思いまして、第2回目はこのアルバムを。
てなわけで、今回はご存じ、エミルー・ハリス。
'80年代には、ブルーグラス風味の好盤を作ってその方面でも人気がありましたが、
その後ウワサを聞かなくなりまして、「カコのヒト」となり果てたか、
と思いきや、ここ数年の彼女は充実しきってますぅっっ!!
上は最近の充実作からの1枚。新バンドSPYBOYを率いてのライブ盤です。
演奏曲は、BCHKのようなおなじみの曲もありますが、
前作からのAELや、唯一の新曲、ダニエル・ラノワ作Mなんかは、
これまでのエミルーファンは、嫌悪感を覚えるのでは?
このアルバムはもう、カントリーというカテゴリーでは語れません。
その秘密は、なんと言ってもSPYBOY。
黒人さんのファンキーなリズム隊に、縦横無尽のギターが駆け巡り、
シンプルこの上ない編成で、アメリカ音楽を俯瞰するような懐の深さを見せます。
そして、その音を受け止め、ハードにソフトにプレイするエミルー。
やはり、この人はいつまでたってもパイオニアであり続けるのですねぇ。
このアルバムの先駆けとなったダニエル・ラノアプロデュースの
"WRECKING BALL"(1995)は、選曲も涙モノの名盤。
SPYBOYも、ラノアの人脈によるバンドですし。
リンダ・ロンスタットとの競作"WESTERN WALL〜The Tucson Session"(1999)は、
ド真ん中の直球アメリカンロック。
ついでに、SPYBOYのギタリスト、バディー・ミラーのソロ作"CRUEL MOON"(1999)も、
シブシブカントリーロックでヨダレが出ます(エミルーも1曲参加)。
ウェスタン・ブーツとか、テンガロン・ハットとかと関係のないカントリー、よろしおまっせー。
2000.6.7 text by 佐藤