"パンチ!パンチ!パンチ!" by クレイジー・ケン・バンド

Punch! Punch! Punch!
Double Joy Records/P-VINE Records DJ21-1002
@PUNCH! PUNCH! PUNCH! Iけむり
A暴動 Jそこまで云わせといて
B踊り子 KSEXY SEXY MAMA
C長者町ブルース L右手のあいつ
Dプーナ Mイヤッ!
E葉山ツイスト N珈琲キャンディー
Fヒュードロ・ツイスト OEYE CATCH
GEYE CATCH P空っぽの街角
Hイカ釣り船
personnel All songs written by 横山剣
横山剣;vocal ecxept
廣石"K-1"恵一;drums,percussions @C.K.B.     
小野瀬雅生;guitars,keyboards,vibraphone H小野瀬雅生     
洞口信也;fender precision bass J横須賀くらげ&横山剣
中西圭一;saxophone,flute produced by 横山剣&C.K.B.

友人に、神戸でCD屋(PITSといいます)をやってるヤツがいまして、
ワタシは輸入盤を買うときはだいたいそこで取り寄せてもらってるんですが、
時々「店長のオススメ」ってとかいうのを購入するのです。
今回ご紹介のクレイジー・ケン・バンド(以下、CKB)も
そんな風に薦められたバンドです。
上のアルバムはそのデビュー作。
最新作「ショック療法(524 records ←小西康陽主催!!)」もかなりの傑作ですが、
気合い入ってるのはこちらかな?
店長曰く、「今、日本で一番惚れてるバンド」やそうで・・・。

CKB、聴いてみますと、まあ、店長の人柄を示すような音楽。
流石のワタシも、一聴目は「何じゃ、コレ?」
二聴目は「うわあ、何か変」と、・・・嫌悪感。
繰り返し聴くうちに、漢方薬(麻薬?)の様に効いてくる・・・。
もう、「クレイジー・ケン・ワールド」にどっぷりよ。

何と言っても、vo.横山剣(←元クールス!)の強烈な個性(ルックス含)。
何で、こんな価値観持った人、今の時代に生きてるのか不思議。
ヴォーカル・スタイルは、正しく歌謡曲。それも、リズム歌謡。
もう少し、真っ直ぐな性格なら、
内山田洋とクールファイヴのリードヴォーカルも立派に勤めたことでしょう。
と、その詩の世界は天下無双です。
歌からこぼれるキイ・ワードは、横浜、アジア、昭和、ネオン街、
不良、車、オートバイ、エロ、ハンサム、プレイボーイ、そして女・・・。
それも、他人に理解されることを期待していないような、
偏愛に満ちた「狂剣的世界」。
ヘタすると支離滅裂になってしまいそうな偏愛を、
がっちり一つのモノに紡ぎ上げるのが、
オレ、俺、ぅおれ・・・・の自己愛であります。
でも、全然イヤミもないし、不自然さもない。
本気で、クールで、ユーモアたっぷりだからでしょうね。
ホント、潔い。カッコ悪くて、カッコいい!!

その横山剣を支えるCKBサウンドは、もう、ファンキーそのもの。
ぶっといリズムに、奔放なギター、堅実なサックス、実にダイナミック。
ファンク風からワールド・ミュージック風まで、幅広くこなすが、
そこはかとインチキ臭く、リズム歌謡的世界を増幅させます。
それに、このバンド、みんなが横山剣のこと、大好きなんでしょうね。
1度だけライヴを見ましたが、演奏中みんなニコニコやもんね。
そのパフォーマンスも、爆笑必至! 演奏テクもスゴイで〜。

徹底的な自己主張と、エンターテイメント。
両立させた上にこんなに個性的で魅力的。
底力感じます。ハマると、抜けれんなあ。
CKBは、ただいまツアー中で、
11月24日、大阪クラブ・クワトロでもライヴがあります。
いつまでもあると思うなCKB、目撃しましょう(ワタシも行くで)。
詳しくはCKBのHPまで。
チケットは、神戸のCD屋さんPITSで買いましょう!?

因みに、友人経営のPITSさんは、
ブラックミュージックなら、何でもお任せ!のお店です。
店に行って、「ともキンのHP見ました」というと、
店長が頭をなでなでしてくれるそうです。
近々、HPが立ち上がるよん。その時は、リンクしますので。

2000.11.19 text by 佐藤


とも様キングスのホームページに戻る