「演劇的、音楽的」

芝居、演劇は、上演する演目に役者が参加することで成り立っているわけで、
劇団という枠はあるものの、結構自由にその枠を越えて活動をしてますね。
こっちの劇団のこの人が、今度はあっちの劇団の人達とやってる、とか。
あ、あの人とあの人とあの人が新しいグループを組んでやってる、とか。

一方、音楽はどうでしょうか?
バンドとか人がまずあって、どんな曲を演奏してるかってことがついてくる、
と感じます。
もちろん音楽の方でも、こっちのバンドのこの人とあっちのバンドのあの人、というのはあります。
しかし、それはセッションとか特別企画とかいうことで、非日常のこととして扱われます。

多方面から所属も無視していい役者さんを集めて「一つの芝居」を作るのは
あることだし、脚本とか演出によるのでしょうが、それはまさしく「一つ」になります。
多方面から所属も無視していい音楽家を集めても、セッションや合唱になってしまうのは
なぜなのでしょうかね。

考察1:
これは表現するもの自体の質の違いなんで仕方がないのかもしれませんね。
芝居は1つの演目をみんなで作り上げていく表現。
音楽はグループから出てくる音を広げていく表現。

考察2:
演劇人と音楽人は違うのかもしれません。
音楽人は「自分の出す音に素直に」とか「自分の内部からあふれ出て来る音を」ということを言います。
演劇人は「脚本をどう表現するか」とか「演出家の要求にどう答えるか」ということを言います。

結論:
つんくってすごいなあ。
モーニング娘。って両方の要素をうまくまぜあわせてるんじゃないかなぁ。
みんなでモーニング娘。だし、プッチモニもあるし、カントリー娘。もいるし、
ソロになった中澤裕子もいるし、ココナッツ娘。とのジョイントのミニモニもあるし。
プロデューサーの脚本にみんなが従いつつ、その中で個人の表現もしてます。
宝塚みたいに卒業もあるし。
TKや奥田民夫が音楽だけでプロデュースしているのと較べると、やっぱり違うなぁ。

ちょっと結論が強引かな。
ほんまは、ミニモニの「ミニモニ じゃんけんぴょん」とカントリー娘の「Happy Birth Day」は
ええなぁ〜っていいたかっただけなんです。

2001.4.28 text by doi-da-man


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