”サッチモ ベスト この素晴しき世界” by Louis Armstrong

サッチモ ベスト この素晴しき世界
1 この素晴らしき世界
2 誰も知らない私の悩み
3 外は寒いよ
4 スイート・ロレイン
5 サマータイム
6 イット・エイント・ネセサリリー・ソー
7 明るい表通りで
8 タイリーズ・ブルース
9 チーク・トゥ・チーク
10 トップ・ハット
11 お友達になれない
12 ショート・パット・スイート
13 ティン・ルーフ・ブルース
14 サークル・オブ・ユア・アームズ
15 アンクル・サッチモズ・ララバイ
16 聖者の行進

ひどい中華風創作料理を食べた。
近頃、アメリカから発信される音楽が嫌いだ。
無国籍音楽ってのもどうも好きになれない。

僕は、中華料理は好きだ。
中華料理は、もともと創作料理の集合体のような料理文化だ。
創作(創造)とは、破壊の延長であり、文化のぶつかり合いの結果だ。
創作(創造)に失敗すれば、ただの破壊だ。
たったそれだけのこと。
だからまずかった。
それだけのこと。
※ でもすごく流行ってたよ。

僕は、ニューオーリンズの音楽が好きだ。
僕は、サザンロックが好きだ。
僕は、イースト・コーストロックが好きだ。
僕は、ハードロックが好きだ。
僕は、モダンジャズが好きだ。
僕は、フォークが好きだ。
僕は、ブルーグラスが好きだ。
僕は、フォークロックが好きだ。
僕は、ソウルが好きだ。
僕は、カントリーミュージックが好きだ。
僕は、ファンクが好きだ。
僕は、「アメリカの」音楽は嫌いだ。

顔が見えない音楽って嫌いなんだと思う。
顔=貌。
ジョージ・クリントンたちのcosmic musicだって、どんな音楽か想像できる。
無国籍音楽って言葉が醸し出す、言葉による誘導が嫌いだ。
自分たちで無国籍だっていっている奴は、もっと嫌いだ。
前に、亜流が主流に変換する瞬間のおもしろさ、を寄稿した。(「alison krauss」の稿)
マイナー(=ローカル=地域性=属人性?)が、本来の姿の筈だ。
普遍性は、あくまで底辺の話、或いは大空の話であって、僕らが会話するのは、
「マイナー性」に立脚した、その上に立って、行っている。

大きなパワーでローカルを圧倒することには、自然と抵抗が生まれる。
「おまえ、もともと田舎もんやろ!」

本稿で紹介するCDは、「アメリカが辛うじてローカルだった頃」の音楽。
ジャズが産声を上げ、暫くの間の音楽。
珠玉の数々ってぇのぉは、こういうCDをいう。

2003.10.26 text by 紅翼


とも様キングスのホームページに戻る